電力中央研究所

電力中央研究所 
新体制スタート

電力中央研究所の技術・知見を柔軟に組み合わせて総合力を発揮し、より戦略的かつスピーディに研究を推進する体制を構築するため、2021年7月1日付で研究組織を刷新しました。

■組織改編の経緯と目的

 当研究所は「持続可能で社会に受容されるエネルギーシステム」の実現という2050年目標を掲げ、これに向けた新たな歩みを進めています。さらに、2020年の政府によるカーボンニュートラル宣言によって脱炭素社会実現への取り組みがより重要性を増すなど、外部情勢も刻一刻と変化しております。今後、社会や電気事業の変化を的確に捉えつつ、目標達成に向けて必要となる研究を迅速に推進し続けるためには、これまで以上に研究の総合力を発揮できる環境作りが不可欠です。そのために、部署編成の大幅な見直しを行いました。

組織図

■3研究本部体制への移行

 研究系部署を再編・統合し、新たに3研究本部を設置しました。各研究本部においては、新たに基盤技術を構成単位とした部署編成とすることで、研究員が研究分野に囚われることなく、基盤技術の幅広い応用先を発想することを促します。さらに、所内における横断的な研究展開を戦略的に促進する機能を担う研究統括室を各研究本部に設置することで、所内における更なる知見の融合と、よりスピーディな研究員の連携を可能とする組織体制を構築します。社会経済研究所、原子力リスク研究センターについては、そのミッションと性格に鑑み、今後も3研究本部と連携しつつ、独立した部署として研究活動を推進します。

エネルギートランスフォーメーション(EX)研究本部

機械工学、原子力工学、化学、材料科学等の基盤技術を活用し、革新的なエネルギー変換・貯蔵技術の開発、原子力発電所の長期運転と次期原子炉開発、ゼロエミッション火力の実現等に向けた研究開発を推進します。

グリッドイノベーション(GI)研究本部

電気工学、情報通信等の基盤技術を活用し、再生可能エネルギーの導入拡大と安定供給確保を両立するため、新たな広域系統や地域エネルギー需給基盤の構築、産業・運輸・家庭における電化等に寄与する研究開発を推進します。

サステナブルシステム(SS)研究本部

土木工学、地球物理学、環境化学、生物学、農学等の基盤技術を活用し、洋上風力発電等の再生可能エネルギー電源を含む、電力設備の効果的な防災・運用・保全によるレジリエンス強化、放射性廃棄物処分や放射線安全等に関する研究開発を推進します。

社会経済研究所

経済学、経営学、法律学に加え、電気工学やエネルギー技術、環境制度などの知見を活用し、社会経済やエネルギー需給、電気事業経営を支える技術を幅広く俯瞰した分析等を行います。

原子力リスク研究センター

原子力施設の安全性向上に向けた取り組みとして、確率論的リスク評価(PRA)、リスク情報を活用した意思決定(RIDM)等の手法開発と活用支援を推進します。

■関連資料

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