わたしたちが何気なく使っている電気は、遠くの発電所で作られ、長い距離を送られてきています。 電気をいつでも快適に使えるように、電力会社では、さまざまな調整をしているって知っていますか?
その8「再生可能エネルギーをもっと使うには(後編)」では、再生可能エネルギーの中でも「太陽光」や「風力」で作られた電気をもっと使っていくために進められている研究開発について紹介します。
現在多くの電気を作っている原子力や火力発電は「同期電源」と呼ばれ、「同期化力」と「慣性」という性質を持ち、この性質によって周波数を一定に保っています。
詳しくは(その7)へ
一方で、太陽光や風力発電は「インバータ電源」と呼ばれ、発電した電気はインバータを通して交流に変換され送られています。
インバータ電源は「同期化力」と「慣性」を持たないため「インバータ電源」が増えると、残った原子力や火力発電所などでは周波数を一定に保てなくなる可能性があります。
そこで、インバータ電源が多くなった場合でも周波数を一定に保つために、同期化力と慣性を補える「モーター」と「発電機」を組み合わせた装置の研究開発が進められています。
この装置をインバータ電源につなぐことで、インバータ電源が多くなっても同期化力と慣性を補って周波数を一定に保つことができます。
また、太陽光や風力発電にこれまで使われていたインバータよりも高性能な「次世代インバータ」の導入も検討されています。
次世代インバータを導入することによっても、周波数を一定に保つことができます。
この他、使われていなかった火力発電所の発電機を「同期調相機(モーター)」として再利用することも検討されています。
発電はしませんが、電力系統に「同期化力」と「慣性」を補うことができ、周波数を一定に保つ役割を果たします。
電気を安定して送るためには「使う電気の大きさ」と「作る電気の大きさ」を同じにして、周波数を一定に保つ必要があります。
詳しくは(その3)へ
太陽光や風力発電は、天気や時間帯によって作る電気の大きさが変わるため、現在は火力や水力発電が、使う分に合わせて調整しています。
詳しくは(その4)へ
そのため、たくさん発電できる時間帯に電気を貯めて、足りないときにいつでも使えるよう、効率的に充放電ができ、さらに大容量な蓄電池の開発も進められています。
さらに、太陽光や風力で作られた電気をより多く送るために、電力系統そのものを増強することや
全国大で電力系統を効率的に運用するシステムの開発なども進められています。
近年導入が増えている「太陽光」や「風力」で作られた電気をたくさん使うためには、考えなければならない課題があります。その課題を解決し、これまでと変わらず電気を安定して送るためにさまざまな研究開発が進められています。